アニール処理
ご要望の公差を実現します
プラスチック製品の寸法公差は、年々その要求が厳しくなっています。NC旋盤やマシニングセンターなど工作機械の進歩で百分代の公差についても充分に対応することが可能になりました。ただし、加工製作時の工場内検査では公差内だった製品が、納入先の検査では公差外で不良品となるケースも多々あります。そこで、サンブレーンでは独自のアニール処理を施すことで、お客様の希望公差を安定して実現しています。
アニール処理はサンブレーンで加工する製品のみとなる為、アニールのみの対応はしておりませんのでご了承ください。
寸法変化を起こす3つの要因と解決策
-
温度差による寸法変化
一般にプラスチックの熱膨張率(線膨張率)は、金属と比較して一桁大きい数値です。 プラスチックの材質によっても、膨張率は大きく異なり、製品の形状(大きさ)に よってはミリ単位で伸び縮みする場合もあります。
-
内部応力の影響による寸法変化
性質上プラスチックには、製品であれ、素材であれ、内部に応力(歪み)があります。 加工することによって内部応力が加工した製品の形状に応じて解放され時間軸に応じて 寸法変化が徐々に起きてきます。
-
吸水による変化
空気中の湿気、水に触れることによって材質によっては吸水現象がおき、重量が増え、 結果寸法変化が生じます。吸水率がゼロあるいは無視できるものから、吸水率の大きい ナイロン樹脂など、材質によって考慮する必要があります。
サンブレーン独自のアニール処理で、寸法変化が解決
本来のアニール処理の意味は一定の熱を一定時間かけることによってプラスチック内の応力緩和を図ることですが、サンブレーンのアニール処理は安定した寸法を維持するための処理、方法全般を表します。熱処理が必要な場合は熱を、煮沸が必要な場合は煮沸を、自然放置でいい場合は自然放置で、対応いたします。また、過去の蓄積データを基に寸法変化率を予測して加工する場合もあります。
応力解放テスト中
厳しい公差の製品も安定供給
適切なアニール処理で対応
SOLUTION
熱
SOLUTION
煮沸
SOLUTION
自然放置
熱処理用オーブンを2台完備
熱処理用オーブン(大) PHH-302
熱処理用オーブン(小) PHH-101M
アニール処理の実績
通常での加工の場合
アニール処理を施して加工した場合
図面上の内径公差 | |
---|---|
実測値 | 67.01 |
素材 | UHMW |